2021/12/27
「袋井むかし話の会」(袋井市)
令和3年10月4日(金)、森町の飯田地区コミュニティー防災センターに来ました。
ここで、袋井むかし話の会(代表:原田伴子さん 79歳)が森町100(イチマルマル)サロン飯田の方々(14人)を対象に、むかし話
〇タイトル:孝女妙中尼(こうじょみょうちゅうに)
〇サブタイトル:月見の里に消えた橘逸勢(たちばなのはやなり)
〇脚本:杉山満芳
〇作曲:原田伴子
を公演するからです。
登場人物は
・町人3人・少女(孝中尼)、少女の母・役人2人・逸勢・村人2人、通行人2人の12人に
・ナレーター・音楽 キーボード です。
ストーリーは
・今から約1200年前(平安時代)秀才で特に「書」に秀でて有名であった橘逸勢は天皇相続をめぐる諍
いに巻き込まれ、伊豆の地に流刑となりました。
・伊豆の地に流される父の姿を、橘逸勢の娘(孝中尼)は案じて、密かに後を追います。
・遠江国(とうとうみのくに)板築(いたつき)の駅(うまや)にて、父橘逸勢の体調は惡化、役人の
許しを得て、父の看病を必死に行うも、そのかいなく、父は亡くなります。
その地に父のお墓をつくり、名を「妙中」と改めて、その後小さな庵を建て、そこでひたすら仏の道
に励みました。
・天皇の代が代わり、父・橘逸勢の身の潔白が証明され、天皇は娘(孝中尼)に上洛を赦しました。
メンバーで役割を決め、毎週1回稽古を行い、その成果を本日披露しています。
地元に伝わる昔話には 地元の有名な地名やお寺などが登場します。
本作品にも、月見の里(つきみのさと)、橘(たちばな)、板築(いたつき)の駅(うまや)、上山梨・用福寺などが登場し、皆さんはストーリーに親近感を持って聞くことができます。
「袋井むかし話の会」の活動は平成11年(1999年)に活動を始め、今年で22年目を迎えます。
活動の趣旨を、代表:原田伴子さんに聞きました。
「私たちが暮らしている地域には、たくさんの民話や伝説などの口承文学が心の糧として伝えられ、心の励みになっています。ただ、このような土地土地に伝わってきた民話や伝説は時代と共に人々の記憶から消えようとしています。そこで私たちは、この地域に伝わる文化遺産である民話や伝説を掘り起こして、次代に伝承していくために分かりやすく、今風に脚本化し、オリジナル曲をつけて、「立体朗読劇」の形にして、人々の記憶に残るように、活動を開始しました。現在、袋井市を中心に森町や磐田市の民話60数編を脚本化し、地域の保育園、幼稚園、小学校、福祉施設、公民館等で公演活動をしています。」
地域に伝わるむかし話を掘り起こし、脚本化、伴奏をつけて「立体朗読劇」として、地域の方々に提供している、かつその活動を22年間続けておられる、このことに非常に感心し、活動そのものに共感・共鳴します。
原田伴子さん、健康に気を付けてこれからも元気に活動をしてください。
取 材:生きがい特派員 戸田 孝(西部地域担当)