2023/11/06
そばで地元小学生の食農活動展開中(前編)
食農とは?農業体験などを通して。「食」を生み出す農業、地域、自然の役割について理解を深める目的の取り組みです。今回は長年そば打ちを楽しみながら地域の小学生に食農活動している「向笠(むかさ)そばを楽しむ会」の活動を紹介させて頂きます。
活動場所は磐田市中央部の東に位置し、いわた茶産地の原地区と田園広がる里地区に自然が広がる向笠地区です。地区中心部に市の施設である交流センターと向笠小学校が隣接して建てられています。
その小学3年生(本年は21名)を対象に毎年そばの種まきから年越しそば打ちまでを体験する食農活動です。
今回は、前半部分の花が咲くまでを報告させて頂きます。
「向笠そばを楽しむ会」の会員は(男15女8)23名で構成され、種まき、収穫、脱穀、製粉、そば打ちの工程の全てを2000年から年から23年間基本的に月一回の活動をしています。
勿論、自前の生産量では不足しますので専門業者からの調達も行い技術向上に励んでいます。
向笠小学校での食農活動は2003年から実施していますが、当時の5年生の担任の先生と「向笠そばを楽しむ会」の副会長とが知り合い、食農の話をきっかけに20年経過し現在に至っています。
この間多くの卒業生が食農を受けそば打ち体験を誇りにしていると伺いました。
現在の向笠小学校は武山校長先生、牧野教頭先生のもと166名の生徒が在籍されています。
・食農活動については冨永副会長さんに伺いました。
・学校での生徒の状況は牧野教頭先生に伺いました。
8月31日(木)今年の食農活動が始まります。向笠そばを楽しむ会の松下会長が3年生の初体験に種のまき方に
2種類あり、今回は畑で「ばらまき」を体験し、校庭の花壇で、「すじまき」を体験する事になっているを事を
伝えます。
事前に会員の手で施肥された畑で種を一人30g「ばらまき」の方法と、校庭花壇で担任の古川先生も一緒に2列
になった溝に一粒毎、丁寧に「すじまき」を体験しました。
種まきして約一ヶ月の10月1日にそばの畑は白い花が見事に咲きました。
学校では、記録カードの作成を行いました。記録内容は日付、天気、名前、調べること、調べたこと、気づいた
こと、思ったこと、の7項目を記入してとじたり、つないだり、してまとめていきます。
この貴重なカードをお借りし、生徒の記録の一部ですが原文で紹介させていただきます。
8月31日(木)
調べること そばの種まき
気づいたこと 形は三角、色は茶色、触ってみたらチクチクしていた。大きさは8mmぐらい種のまき方は、
ばらまきとすじまきがありました。
思ったこと そばの花は、どんな花なのかわからないので見てみたいと思った。草を、こまめにぬいて
いきたい。水をやらなくてもいいということがはじめてしりました。11月にしゅうかくとしり
ました。11月がたのしみ。
9月5日(火)
調べること そばの子葉
気づいたこと 子葉の形が丸かったです。くきがホウセンカみたいちょっとピンクみたいな色だった。
思ったこと トゲトゲしてたタネだから葉っぱがトゲトゲしているかと思ったけど丸い形でビックリ
しました。あさがおみたいな感じだった。
大きくなったらどのくらいの大きさになるか楽しみ。
9月19日(火)
調べること そばのかんさつ
気づいたこと 前は葉が2まいだったけど、5~7まいにふえていた。雑草がふえていてびっくりした。
ホーセンカの色でした。20cmぐらいでした。はあとの、ギザギザしたました。
葉が大きくなっていました。
思ったこと 水をあげなくても、これくらいそだつことに、おどろいた。もうすぐつぼみから花になるのが
気になる。これからもそばの葉をかんさつしたいと思った。次は、実か花がどっちが、先に
出てくるか、気になりました。花は、何色か知りたいです。そして、実はどんな形で、
どんな色をしているか調べたいです。
以上の通り「向笠そばを楽しむ会」は自分達の技術向上でけでなく、3年生に記憶に残る食農活動を20年間も
継続している事に驚きを感じずにはいられませんでした。
後編は収穫から、年越しそば打ちまでの活動を報告させていただきます。
今回の取材に協力頂きました冨永副会長さん、牧野教頭先生他、関係者に改めてお礼申し上げます。
取 材:健康・生きがいづくり推進員 山本純一(西部地域担当)