2021/10/19
R3年度健康長寿の3要素実践促進事業「長寿力向上教室」沼津市大平地区センターにて開催
「健康長寿の3要素実践促進事業」は、平成28年に静岡県と連携して事業を開始しました。当事業は、健康長寿の3要素である運動・食生活・社会参加の実践促進により、地域の65歳以上の方々の健康増進を図るものです。過去に実施した5年間で一定の成果を積み上げてきました。さらに県内でより広く健康長寿の3要素を実施していく為に、今回沼津市大平地区センターで開催される事となりました。
当、長寿力向上教室の3か月介入型では、当財団が作成したテキストを活用し、全13回の健康教室を開催します。
当教室の全体の流れ
・ 1回目→教室評価や参加者への動機付けのための事前測定会
・ 2回目~11回目→健康長寿の3要素(運動・食生活・社会参加)の実践教育
・12回目→教室受講後の測定会
・13回目→教室受講結果の説明会
・実施期間:令和3年10月7日(木)~令和4年1月6日(木)の間、計13回
・時間:毎回13:30~15:00
★今回の取材は令和3年10月14日(木)に開催された第2回目の長寿力向上教室の内容です。
受付で財団スタッフさんによる検温と手の消毒を済ませ、第1回目の教室で各参加者に渡された運動量計測器(10/7日の1回目から10/14日の2回目までの運動量が計測記録された)を回収します。次に保健師さんによる血圧測定と健康チェックシートに基づき、今日の体調を確認します(写真上)。
そして13時30分、長寿力向上教室の授業が始まります。
受講生数は、69歳~82歳までの方々16名で、女性15名、男性1名です。
しずおか健康長寿財団 稲益大悟さん(健康運動指導士・JATI認定トレーニング指導者)による、ひざ痛予防の講義です(写真上)。
ひざ痛は、ひざへの負担の積み重ねにより、軟骨がすり減ったり、半月板が損傷したりすることで発生するそうです。またO脚により、ひざへの負担が内側に集中することも要因のようです。テキスト及び運動カードを用いての解り易い説明です。
当教室では使用する教材、テキスト、運動カード(25種類有り)、などの5種類のグッズ(写真上)、を参加者の皆様にお渡ししています。
椅子に座った状態で「ひざ痛予防」の体操です(写真上)。
もも前側のストレッチ ・もも前側の強化 ・もも内側の強化、これら3種類のひざ痛予防運動を、稲益さん(健康運動指導士)による実演指導、そして運動カードを参照しながら実施します。
参加者の方々、気持ちの良い汗をかきながら、ひざ痛予防運動を実践中です。‥そして5分間の給水&休憩タイムとなりました。
佐々木管理栄養士さんによる食生活についての講義の始まりです。
1 バランスの良い食事について
① 1日3食を食べ、十分な栄養を摂取して下さい。特に朝食は、1日の生体リズムを整え、脳や身体のエ
ネルギー源となりますので欠かさないようにして下さい。
② 食事の基本「主食・主菜・副菜」を揃えましょう。
主食:ごはん・麺類・パン
主菜:メインのおかず(魚・肉・卵・大豆製品など)
副菜:野菜・きのこ・海藻などのおかず+牛乳・乳製品・果物など
③ 食事の多様性は、元気に暮らす事に繫がるという研究結果が出ているそうです。様々なものを食べ、
食事を楽しみましょう。
※多様性な食べ物とは!
・肉 ・大豆&大豆製品 ・緑黄色野菜 ・海藻 ・果物 ・魚類 ・卵
・牛乳 ・イモ ・油脂など、多くの食材種類を食べることです。
2 減塩について
①なぜ減塩が必要でしょうか!
塩分の取り過ぎは、血液中の塩分濃度を高め、結果的に高血圧につながる可能性があります。高血圧は循環器病(心筋梗塞、脳卒中など)の大きな危険因子だそうです。減塩を意識し、これらの予防に努めましょう。
②1日当たりの食塩摂取量の目標値は!
・厚生労働省の目標値は → 男性7.5g未満 女性6.5g未満
・日本高血圧学会の目標値 → 男女とも6g未満
・世界保健機構(WHO)の目標値 → 男女とも5g未満です。
③減塩の工夫を考えてみましょう
・醤油を使う時は‥かけるのをやめて小皿を使う、刺し身は片面に少し、決めた量にして追加しない、スポイト式やスプレー式も有効のようです。
・みそ汁(汁物)は‥食べる回数を減らす(1日1杯程度)、野菜など具を多くし飲む汁を減らす、またうす味にしましょう。
・ラーメン(麺類)は‥食べる回数を減らす、スープをできるだけ残す、大盛にしないようにしましょう。
・漬物は‥食べる回数を減らす、1回に食べる量を減らす、浅漬けを選ぶ。
そして、減塩活動は家族全員で実践して下さい。
受講生の方々が挙手をしての質問など多々あり、積極的で前向きな受講姿勢と意識の高さが大変印象的でした。そしてスタッフの方々(写真上左から、鈴木さん、栗田さん、佐々木さん、稲益さん、渡邊さん)の親切、丁寧で献身的なご指導でした。
取 材:生きがい特派員 安藤 智章(東部地域担当)